EVとガソリン車を徹底比較!購入費・走行性能・将来性能など6つの違いを解説
更新日: 2025/7/2投稿日: 2025/7/3
EV
「EVとガソリン車、結局どっちが得なの?」
「将来性を考えるとEVにすべき?」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
環境意識の高まりや技術の進化により、EV(電気自動車)に注目が集まっていますが、ガソリン車にも根強い人気があります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、購入費用や走行性能、維持費、充電・給油の利便性、環境負荷、将来性などで違いがあります。
この記事ではEVとガソリン車を6つの観点から徹底比較します。
あなたにとって、最適な選択肢を見つけるヒントになるはずです。ぜひ最後までお読みください。
【項目別】EVとガソリン車を6つの観点で比較

EVとガソリン車を以下6つの観点で比較します。
- 購入費用
- 給油/充電方法
- 走行性能
- 航続距離
- 環境性能
- 将来性
それぞれどのような観点なのか、1つずつ見ていきましょう。
1.購入費用
EVは、ガソリン車と比べると車両価格が高くなる傾向があります。
特に軽自動車で約100万円、普通車で約200万円ほど高くなるケースも珍しくありません。
例えば日産の電気自動車「リーフ X」のメーカー小売希望価格は、約400万円です。
同じくガソリン車「NOTE」は、約230万円から購入できます。
ただし、国や自治体の補助金制度を活用すれば、実質負担は軽減可能です。
近年では200万円台の軽EVや500万円未満のEVも登場し、価格帯の選択肢は広がっています。
2.給油/充電方法
ガソリン車は、ガソリンスタンドなどの給油所で数分で燃料補給ができる手軽さが強みです。
一方、EVでは自宅で行う普通充電と、公共の急速充電が主な手段です。
普通充電は満充電に10時間以上、急速充電でも30分以上を要するのが、EVの難点だと言えます。
ただし、EVは自宅での充電が可能です。夜充電しておけば、待ち時間なく朝から運転できます。
また、ショッピングモールやレストランに急速充電器が設置されるケースも増えているため、他の用事を済ませつつ、充電を行なうことが可能です。
EVの充電時間については、詳しくは以下のページもご参照ください。
>>電気自動車の充電時間の目安は?充電の種類や時間短縮の方法も解説
3.走行性能
EVはモーター駆動により、アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクを発揮するため、ガソリン車よりも加速がスムーズで力強いのが特徴です。
エンジンを搭載しないため、騒音や振動が少なく、静粛性に優れた快適な走行を実現できます。
高速道路での合流時などでもストレスなくスムーズに加速できるため、EVは走りの質を重視するユーザーにも好まれています。
4.航続距離
EVの航続距離は車種によって差があり、200kmから750km程度が一般的です。
ガソリン車は満タンで500km以上走行できる車種が大半のため、依然として航続距離では優位です。
ただし、EVのバッテリー性能は年々向上しており、日常使用においては十分な走行距離を確保できるモデルも増えています。
5.環境性能
EVは走行中にCO₂を排出しないため、地球環境への負荷が少ないのが大きなメリットです。
特に再生可能エネルギー由来の電力で充電すれば、その効果はさらに高まるでしょう。
製造~使用~廃棄までの長期的なライフサイクル全体で見ると、EVの方がCO₂排出量が少ないとされており、持続可能な社会づくりに貢献する選択肢として注目を集めています。
一方、ガソリン車は走行中にCO2を排出し続けるのが問題視されており、環境問題として世界中で議論がなされています。
6.将来性
世界的にEVへの移行が進み、多くの国でガソリン車の新車販売規制が進行中です。
日本でも2035年を目標に電動車100%を掲げており、EV普及に向けた動きが加速しています。
バッテリー性能の向上や充電インフラの整備が進むことで、今後EVはより身近な存在となっていくでしょう。
新車市場においても、EVやハイブリッド車の比率は着実に増加しています。
EVのメリット・デメリット

EVのメリット・デメリット両方を把握した上で、購入を検討しましょう。
メリット
EV(電気自動車)は、走行中にCO2を排出しないため、地球環境への負荷が少ない点が大きな特徴です。
また、ガソリン車と比べてエネルギー効率が高く、電気代も安価なため、燃料費の節約につながります。
モーター駆動による滑らかで静かな走行は、騒音や振動が少なく快適なドライブ体験を提供してくれるでしょう。
さらに、国や自治体による補助金制度や税制優遇の対象になることもあり、初期費用の一部を抑えることが可能です。
EVは環境と経済性を両立した選択肢として、国内外で注目を集めています。
デメリット
一方でEVには、ガソリン車に比べて車両本体価格が高いという課題があります。
また、1回の充電で走行できる距離が短めなモデルもあり、特に長距離移動では事前の充電計画が欠かせないでしょう。
さらに、充電には一定の時間が必要で、急速充電でもガソリンの給油ほどのスピードは望めません。
加えて、充電インフラの整備が地域差や住環境によって進んでおらず、とくに集合住宅では設置が難しいケースも見られます。
EVの利便性をさらに高めるには、今後のインフラ拡充と技術進化が重要となるでしょう。
関連記事:EVとは?HV・PHV・FCVとの違いや他の車との違いをわかりやすく解説
ガソリン車のメリット・デメリット

ガソリン車のメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
ガソリン車は、EVやハイブリッド車と比較して車両本体価格が安価な傾向があり、初期費用を抑えやすい点が大きな魅力です。
全国各地にガソリンスタンドが多数存在しており、燃料補給も数分で済むため、長距離移動や急なドライブでも安心できます。
さらに、エンジンによる高出力を活かした走行性能や加速感は、運転の楽しさを重視する人にとって大きなポイントです。
また、車種やグレードのバリエーションが豊富で、自分の用途や好みに合った一台を選びやすい点もガソリン車ならではの強みといえるでしょう。
デメリット
一方でガソリン車には、いくつかの注意すべきデメリットも存在します。
まず、ガソリン価格は年々高騰しており、燃料費の負担が大きくなりがちです。
また、走行中にはCO2を排出するため、環境への影響が懸念される点も無視できません。
加えて、エンジンオイルの交換や点火系の整備など、定期的なメンテナンスが必要となるケースが多く、維持管理に手間やコストがかかることもあります。
さらに、エコカー減税の対象外であることも多く、税制上の優遇を受けにくい点もデメリットといえるでしょう。
EVが向いている方の特徴

EVが向いている方の特徴として、以下が当てはまるでしょう。
- 自宅に駐車場があり、充電設備を置ける人
- 日常の移動が近距離メインの人
- 環境意識が高く、CO₂削減に貢献したい人
EVの購入を検討している場合は、ぜひ参考にしてみてください。
自宅に駐車場があり、充電設備を置ける人
EVを快適に利用するため場合、自宅に駐車スペースと充電設備があることが大きなアドバンテージとなります。
特に戸建て住宅で200Vの充電器を設置できれば、夜間の間に十分な充電が可能となり、翌朝には満充電の状態で出発できます。
このように自宅で充電できる環境があれば、充電スタンドを探す手間や待ち時間を気にする必要がありません。
一方、集合住宅では充電設備が整っていないことが多いため、その場合は外部のEV充電スタンドを利用する必要があります。夜間はやっていないケースが多く、待ち時間が発生するのがデメリットです。
こうした点から、自宅に充電環境を整えられる人にとって、EVは向いているといえるでしょう。
以下の記事でEVの充電スタンドについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
>>EV充電スタンドはどこにある?種類や料金体系などを徹底解説
日常の移動が近距離メインの人
日常的な移動が主に近距離である人も、EVの利用に適しています。
たとえば、通勤や買い物、子どもの送迎など1日あたりの走行距離が50km以内であれば、軽EVやコンパクトEVでも十分に対応可能です。
現在のEVは1回の充電で100km以上走行できるモデルが多く、頻繁に充電する必要もありません。
そのため、都市部での生活においては、充電切れの不安も少なく快適に使用できます。
ただし、出張や旅行などで長距離移動が多い人は、事前の充電計画が不可欠になるため、ライフスタイルに応じた車選びが求められるでしょう。
環境意識が高く、CO₂削減に貢献したい人
地球温暖化や大気汚染といった環境問題に関心がある人にとって、EVは魅力的な選択肢です。
EVは走行中にCO₂を一切排出しないため、日常生活の中で地球環境への負荷を抑えられます。
特に、再生可能エネルギーで発電された電力を活用すれば、ライフサイクル全体での環境負荷をさらに低減できるでしょう。
社会全体でカーボンニュートラルが求められる今、個人が実践できる効果的なアクションの一つとして、EVの導入は注目されています。
ガソリン車が向いている方の特徴

ガソリン車が向いている方の特徴は、主に以下の通りです。
- 長距離ドライブや地方移動が多い人
- 充電設備が自宅・周辺にない人
- ガソリン車の「音」や「走り」にこだわりがある人
1つでも当てはまる場合は、ガソリン車の購入を検討してみましょう。
長距離ドライブや地方移動が多い人
長距離の運転や地方への移動が多い方には、ガソリン車が適しています。
ガソリン車は一度の給油で走行できる距離が長く、燃料補給の際も数分で完了するため、移動中のロスが最小限で済むためです。
特に地方部ではガソリンスタンドが豊富に存在しており、充電スポットの場所を気にする必要がないのは大きなメリットといえます。
さらに、予期せぬ外出や急な遠出にもすぐに対応しやすいため、スケジュールに縛られない自由な移動が可能です。
公共交通機関が不便な地域でもガソリン車の機動力は非常に重宝されており、生活の足として今なお高い支持を得ています。
充電設備が自宅・周辺にない人
電気自動車の運用では、自宅や勤務先近くに充電設備があるかどうかが重要なポイントになります。
しかし、マンションやアパートなど集合住宅では設置が難しく、周辺に使いやすい充電スポットがない場合もあるでしょう。
そうした環境下では、EVの利便性が大きく損なわれます。
一方、ガソリン車であれば燃料補給は広く普及したガソリンスタンドで手軽に行えるため、充電インフラの有無に影響されません。
出先での充電場所を探す手間や時間的制約がなく、常に安心して移動できるという点は、ガソリン車の大きな強みといえるでしょう。
ガソリン車の「音」や「走り」にこだわりがある人
運転の楽しさを重視する方にとって、ガソリン車の持つ「走りの感覚」は大きな魅力です。
エンジンの回転音や排気音、振動といったフィードバックは、ドライバーの五感に訴えかけ、運転の醍醐味を味わわせてくれます。
アクセル操作に対するエンジンの反応や、マニュアル車ならではのシフトチェンジの楽しみなど、機械との一体感を求める人にはたまらない要素です。
EVの静粛性やスムーズな加速とは一線を画すダイナミックな走りは、クルマ好きにとってガソリン車を選ぶ大きな理由となるでしょう。
ブランドや車種ごとの「走り味」にこだわる方にとっては、今なおガソリン車が有力な選択肢に入ります。
EVとガソリン車に関するよくある質問

EVとガソリン車に関するよくある質問として、以下2つをご紹介します。
- 日本はガソリン車をいつ廃止するの?
- EVとガソリン車で使える補助金はないの?
日本はガソリン車をいつ廃止するの?
日本政府は、2035年までに新車販売において電動車100%を実現するという目標を掲げています。
ここでの「電動車」には、EV(電気自動車)だけでなく、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車、燃料電池車も含まれます。
また、2030年までに公共用の急速充電器を3万基、全体で15万基の充電インフラを整備し、ガソリン車と同等の利便性を実現するという計画も公言しています。
ただし、あくまでも対象は「新車販売」であり、すでに保有しているガソリン車や中古車の使用を禁止する方針は示されていません。
したがって、段階的な移行が進む中でも、既存のガソリン車の利用はしばらく続くことが見込まれるでしょう。
EVとガソリン車で使える補助金はないの?
EVに関しては、国および地方自治体からの補助金制度が充実しています。
車両の購入費用に対する補助だけでなく、自宅への充電設備の設置費用についても助成されるケースがあり、導入コストを大きく抑えることが可能です。
とくに「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」などは、広く活用されています。
一方、ガソリン車の購入に対しては、現時点で国や自治体による直接的な補助金制度は基本的に存在しません。
したがって、経済的なメリットを重視する場合には、EVの導入に目を向ける価値があります。
【まとめ】EVとガソリン車の比較を見てどちらにするか決めよう!

EVとガソリン車は、それぞれに異なる強みを持つため、用途やライフスタイルに応じて選ぶことが大切です。
EVは環境負荷が低く、静かでスムーズな走行が魅力的ですが、充電時間やインフラ面には注意が必要です。
一方、ガソリン車は給油の利便性や長距離走行に優れますが、EVと比較すると補助金などの面で優遇が受けられません。
将来的にはEVの普及が進むと見込まれますが、現時点では両者の特徴を理解したうえで、自分に合った選択をすることが賢明といえるでしょう。
今回の記事を読んだうえで、どのような車を購入するのか検討してみてください。
関連コラム

EV
自動運転バスの仕組みとは?メリットや課題と実証実験の事例を紹介

EV
自動運転機能付き軽自動車のおすすめは?現状と共に解説

EV
テスラの自動運転機能の現状は?事故の事例も解説

EV
電気自動車(EV)の充電時間の目安は?充電の種類や時間短縮の方法も解説

EV
【総まとめ】電気自動車(EV)のメリット7選!デメリットをカバーする方法も合わせて解説

EV