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積水樹脂が自治体の実証実験に参画。自動運転車両と連動し、歩行者等へ注意喚起を行う機器を設置

更新日: 2025/3/26投稿日: 2025/3/26

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積水樹脂が自治体の実証実験に参画。自動運転車両と連動し、歩行者等へ注意喚起を行う機器を設置

積水樹脂株式会社は、自動運転車両を使って高齢者向けの移動支援を行っている和歌山県太地町で、自動運転車両の接近をLED表示板を用いて歩行者に注意喚起を行う実証実験に参画しました。

和歌山県太地町は、自動運転サービスが活発に利用されている地域です。

この記事では、和歌山県太地町での自動運転サービスの利用状況や、今回の実証実験に至った背景について紹介します。

和歌山県太地町での自動運転サービスの利用状況

引用:PR TIMES

和歌山県太地町は人口の高齢者率が45%を超えているものの、町内には家屋の密集地帯が多く、バスやタクシーが通れないような細い路地が多く存在している地域です。

足腰が弱い高齢者にとっては、バス停までの道のりが遠く、気軽な外出が難しい状態でした。

そのような背景から2022年11月より、町営じゅんかんバスでは運行できないエリアを中心に、漁協スーパー・老人憩いの家・病院等を周回する所要時間約45分のルートで、2台体制で自動運転車両の運行を開始しました。

2024年6月には新たなルートでさらに2台体制の運行を開始し、いまでは月1,000名以上の方が利用しています。

自動運転サービスが外出機会の増加や買い物満足度の向上を促し、太地町に住み続けることの安心感につながっています。

【和歌山県太地町自動運転車両サービスの概要】

太地町人口2,826人(2024年3月末現在)
自動運転サービス運行開始2022年11月
使用車両ランドカー
コース2コース
車両数4台
便数1日40便
スクロール
できます

和歌山県太地町での実証実験の内容と背景

自動運転サービスの利用状況は拡大している一方で、見通しの悪い路地から県道へ出る時は歩行者が自動運転車両の接近に気づかず、危険なことが課題となっていました。

そこで、狭い路地から県道に出る見通しの悪い場所に、積水樹脂製品のLED表示板(オプトマーカーⅤ)を設置。
自動運転車両には、ITS技術を活用した車載機を搭載し、LED表示板が車載機から送信される位置情報から自動運転車両の接近を検知し、歩行者に対しLED表示板を点灯して注意喚起を行います。

【実証実験の様子】

引用:PR TIMES

実証実験を行った場所の近くには小学校があるため、ピクトやひらがなも注意喚起に使用しました。

また、LED表示板の確認度を高めるため、LED表示板点灯時には、下部に設置した注意喚起灯を点灯し、LED表示板の誘目性を高めています。

積水樹脂株式会社のオプトマーカーVについて

引用:積水樹脂株式会社

今回の実証実験で設置したLED表示板(オプトマーカーV)は、道路状況、気象情報を文字やピクトで表示することで、歩行者やドライバーに注意喚起する製品です。

大型ディスプレイを採用し、高齢者や外国人にも直感的にわかりやすい、動きのあるアニメーションや大きなピクトグラムを用いることで、事故を未然に防止し、安全をサポートします。

遠隔操作で表示内容を変更可能な製品も存在するため、センサーと組み合わせることで道路の情報を得て、安全な道路環境の維持や管理の省力化を支援しています。

積水樹脂株式会社の自動運転への取り組み

積水樹脂株式会社は、ビジョン「積水樹脂グループビジョン2030」において、「自動運転等次世代交通技術」を成長戦略重点分野のひとつに位置づけています。

交通安全製品とIoT技術の融合により、路車間連携製品を開発することにより、自動運転車と歩行者、運転者のいる車両との円滑な相互コミュニケーションの実現を目指しています。過去にもさまざまな自治体での社会実験に参画するなど、経験を生かした取り組みを行っていました。

今後も自動運転車両をはじめとした次世代のモビリティ社会に向けた研究開発を行い、安全で快適な生活を送れる社会を目指しています。

参照:
積水樹脂株式会社 公式ホームページ
和歌山県太地町で自動運転車両と連動し歩行者等へ注意喚起を行う機器を設置した実証実験に参画しました – PR TIMES

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