豊田通商など4社が、これまでに実施した自動運転レベル4トラック検証・実証の集大成としての総合走行実証を開始
更新日: 2025/10/31投稿日: 2025/10/31
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豊田通商株式会社、先進モビリティ株式会社、日本工営株式会社、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社の4社は、「高速道路における高性能トラックの実用化に向けた取り組み(以下、テーマ3事業)」の最終年度にあたる取り組みとして、新東名高速道路において、これまでの検証・実証の集大成としての総合走行実証を開始しました。
本取り組みは、経済産業省および国土交通省が推進する「自動運転レベル4 等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」によって、2021年度より実施していたものです。
※自動運転レベル4:特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態
本記事では、テーマ3事業のこれまでの経緯や、今回実施した総合走行実証の概要を説明します。
テーマ3事業のこれまでの経緯

引用:PR TIMES
4社は、ドライバー不足などの社会問題解決に向けて、商用車メーカー4社および物流事業者をはじめとする関係者とともに、官民が一体となって、2026年度以降の幹線道路における自動運転トラックの社会実装を目指しています。
テーマ3の成果目標は、次のとおりです。
成果目標
- 2025年度までに車両技術として実現するだけでなく、運行管理システムや必要なインフラ、情報など事業化に必要な事業環境を整備
- 2026年度以降の高速道路でのレベル4自動運転トラックの社会実装を目指す
そして、次のような取り組み方針を進めていました。
テーマ3の取り組み方針
- これまでの後続車無人隊列走行実証の成果を活用しつつ、レベル4自動運転トラックを実用可能とする環境の整備
- 大型車の特性を踏まえ、道路情報等を活用した外部インフラ支援システムや、事業化を見据え複数台のレベル4自動運転トラックの運用を可能とする運行監視・運行管理システムの整備
- 取り組みを進めるに当たっては関係省庁と連携し、制度整備やデータ活用などの事業環境の整備の促進
2024年の走行実証では、新東名高速道路の駿河湾沼津SA~浜松SA間において、以下の機能の確認と検証を個別に行いました。
- 自動発着システム(車両が自動で発車や駐車を行う機能)
- 緊急停止能力(異常発生時等に車両が停止するための制動機能)
- 先読み情報支援路側機器から発信される故障車や落下物情報などを用いて車線変更等を行う機能)
- 遠隔監視
2021年の取り組み開始より、着実に実証実験を進めています。
今回の総合走行実証の概要

今回開始したテーマ3事業の最終年度となる総合走行実証では、自動運転サービス支援道を含む新東名高速道路(新御殿場IC~岡崎SA)において、これまで個別に検証してきた以下の機能についての実証を一連の流れで実施します。
- ・自動運転サービス支援道での「自動走行(レベル4を想定した走行)」およびその他区間での「レベル2走行」
- ・駿河湾沼津SAおよび浜松SAでの自動発着・合流支援による自動合流
- ・路側機器による先読み情報支援による自動車線変更・自動速度調整
- ・異常時対応を含む運行監視機能の評価
※自動運転サービス支援道:自動運転車両の走行を支援するために整備された道路区間のこと。高速道路や一般道路において、路側センサーや通信設備を活用し、自動運転車の運行を支援する。
今回の実証は2025年12月までを予定しており、2026年の自動運転トラックの社会実装に向けて、技術面・運用面での環境整備に関する検証を行います。
実証に参加する各社の役割は、次のとおりです。
| 企業名 | 役割 |
| 豊田通商株式会社 | プロジェクト推進、全体計画管理 |
| 先進モビリティ株式会社 | 車両システム開発、評価試験 |
| みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | レベル4自動運転トラックを活用した物流システムの中で有用性の高い事業モデルの検討、事業性分析等 |
| いすゞ自動車株式会社日野自動車株式会社三菱ふそうトラック・バス株式会社UDトラックス株式会社 | 走行環境・運行条件の整理、評価、実証実験計画立案 |
参考:
レベル4自動運転トラックの社会実装に向けた実証開始 – PR TIMES
テーマ3. 高速道路における高性能トラックの実用化に向けた取り組み – RoAD to the L4
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