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株式会社ムービーズが日本最長・最速のロボタク運行実証実験を北海道上士幌町で開始

更新日: 2025/10/28投稿日: 2025/10/24

リリース
株式会社ムービーズが日本最長・最速のロボタク運行実証実験を北海道上士幌町で開始

株式会社ムービーズが、2025年10月より北海道上士幌町にて、地元住民の方を対象としたロボットタクシー(以下、ロボタク)の運行実証を開始しました。

今回の実証実験は、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業補助金(自動運転社会実装推進事業)」の重要支援事業の一環として実施されています。

本記事では、ムービーズが実施しているロボタク運行実証の取り組み内容を紹介します。

株式会社ムービーズとは

引用:ムービーズ公式ホームページ

株式会社ムービーズは、完全自動運転のロボットタクシーの実現を目指して2024年5月に創業した、金沢大学発のスタートアップです。

代表の菅沼 直樹氏は日本における自動運転研究のパイオニアとして、30年にわたって自動運転の技術を開発しています。

菅沼氏は、過去に石川県、東京都、北海道、千葉県など日本国内の複数地域で、自動運転の公道走行試験を実施しています。

特に雪天候における自動運転の走行技術が高く、2018年から実施している北海道冬季の実証実験(積雪環境時の自動運転)では、成果を高く評価されました。

またムービーズは、経済産業省「令和5年度補正 モビリティDX促進のための無人自動運転開発・実証支援事業」に補助対象事業者として採択されました。

現在は米国に法人を設立し、米国におけるロボットタクシー事業化も視野に入れています。

運行実証の概要

※ムービーズのYouTube動画より抜粋

今回の運行実証は、ムービーズが把握する範囲での国内最長距離である総延長100kmのエリアで行われます。また、時速60km/hの一般道路走行も国内最速級であり、ロボタクの実証実験としては非常に規模の大きなものです。

配車アプリで出発地点と到着地点を選択し、日付と時間を選ぶことで予約が完了。人間の手を必要としない自動運転レベル4相当のロボタクで、運行実証を行います。

今回の実証実験の特長は、マッピング開始から“のべ24時間”という短い作業で、運行開始体制を構築した点です。ムービーズの外部3次元高精度地図に依存しない「マップレス技術」により、初期立ち上げを高速かつ低コストで実現しました。

ムービーズの自動運転の特長

ムービーズの自動運転は、必要十分な2次元の簡易地図を内製で生成することで、外部の高精度3D地図を必要としません。このアプローチにより、新規地域への展開時の時間的・金銭的コストを大幅に削減し、短時間・低コスト・高信頼の立ち上げを実現しています。

市街地から約5km~20km離れた山間部・農村道と市街地を結び、ルートの一部で一般客が乗車する予定です。

さらに、本取り組みでは、冬季の積雪環境下での実証も予定されています。

雪道を含む厳しい気象条件でも安定走行できる「全天候型」技術を組み合わせて、冬季でも追加の特別マッピングが不要になる設計を進めています。これにより、夏冬を通じた実証で、運行時の安全性・信頼性・運用性を多角的に評価していく予定です。

今後国内でのロボタクの導入に向けて、期待の持てる運行実証だと言えます。

今回の運行実証の様子は、以下の動画でもご確認いただけます。

参考:
【自動運転】ムービーズ、日本最長・最速のロボタク運行実証実験を北海道上士幌町で開始。 – PR TIMES
株式会社ムービーズ公式ホームページ

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