EVバイクとは?価格相場やおすすめの商品を紹介
更新日: 2025/5/9投稿日: 2025/5/9
EV
EVバイクとは、電気を動力源とするバイクのことを指します。バッテリーを用いて走行するため、温室効果ガスなどの排出がなく、環境性の面で注目を集めているのがポイントです。
今回の記事では、EVバイクの詳細、価格相場やおすすめ車種を紹介します。EVバイクについて興味がある場合は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
EVバイクとは?

EVバイクとは、電気モーターの力で走行するバイクのことです。ガソリン車とは違い排気ガスが一切発生しないため、環境への負荷を大きく減らせます。
また、動力源としては充電式のバッテリーを搭載しているので、ガソリンスタンドに立ち寄る必要がありません。排気ガスだけでなく騒音もほとんど出ないことから、住宅が密集する都市部での利用にぴったりです。
さらに、ガソリンを燃焼させる構造がないことから部品点数が減り、メンテナンスの手間が少なくなるメリットもあります。自治体や国によっては、エコカー減税や補助金を受け取れる場合もあり、将来的にはますます普及が進むと考えられるでしょう。
EVバイクの費用相場は10万円~100万円台

EVバイクの本体価格は、比較的手頃なもので10万円ほどから、高性能のバッテリーを積んだモデルだと100万円台になることもあります。例えばカワサキ製のNinja e-1は、メーカー希望小売価格が1,067,000円です。
もちろん実際にはバッテリー容量や車体の大きさ、メーカーやブランドによる差があるため、あくまでひとつの目安と捉えるとよいでしょう。
また、同じように見える車種であっても、走行可能距離や加速性能などのスペックが異なる場合があるので、まずは店舗やネットで複数モデルの価格と性能を比べ、費用感を把握することが大切です。最近では中古車市場にもEVバイクが出回りつつあるので、予算を抑えつつ環境に優しい乗り物を手に入れるチャンスも広がっています。
EVバイクの4つのメリット

EVバイクの4つのメリットとして、以下をご紹介します。
- 環境に優しい
- 静音性が高い
- コストを節約できる
- 補助金が使える
どのようなメリットがあるのかチェックして、EVバイクへの理解度を深めていきましょう。
1.環境に優しい
排ガスを一切排出しないという特性のおかげで、大気汚染や温室効果ガス削減に直接的に貢献できます。従来のガソリンバイクは、二酸化炭素や窒素酸化物などの有害な汚染物質を排出してしまうため、EVバイクならではの強みといえるでしょう。
近年は化石燃料の大量燃焼、大規模森林の減少などさまざまな要因により、大気汚染や温室効果ガスの増加が進んでいます。そのため、EVバイクのエコへの貢献性が今後さらに評価されていくでしょう。
2.静音性が高い
電動モーターを採用しているおかげで、走行音はガソリンエンジンのバイクに比べると非常に静かです。深夜や早朝に出発するときでも近隣への騒音トラブルを減らせるため、時間を気にせず移動しやすくなるのは大きなメリットと言えます。
静音性が高いため、従来のバイクと比べて、快適でストレスの少ない乗り心地を実現できるのが強みです。より快適にバイクで移動したいといったユーザーのニーズを満たせるでしょう。
3.コストを節約できる
EVバイクはガソリンを必要としないので、燃料費が大幅に安くなり、ほとんど電気代だけで走れるのがうれしいポイントです。従来のエンジンを積んだバイクのように、オイル交換やエンジン内部の部品交換などが必要ないため、部品代やメンテナンスの手間も抑えやすくなります。
例えばカワサキのNinja e-1の場合、フル充電(約3kWhの電力が必要)にかかる電気代100円ほどで、55kmの走行が可能です。
同社のガソリンタイプのNinja(Ninja ZX-25R SE)だと、燃費消費率が24.6km/Lのため、ガソリン約2.2L(370円ほど)が必要となります。
ランニングコストを考えると、EVバイクのほうが圧倒的にコストパフォーマンスに優れています。
車体費用は高めですが、長い目で見れば総合的な維持費が下がり、家計への負担を軽減できるでしょう。なるべく、ランニングコストを抑えたいといったユーザーのニーズに応えています。
4.補助金が使える
国や自治体が実施する補助金制度を使えば、購入時の初期コストをある程度カバーできることもメリットです。クリーンエネルギー自動車導入促進補助金など対象となる制度を活用すれば、乗り出し価格を下げられます。
自治体によっては独自の取り組みを行っている場合もあるため、住んでいる地域の最新情報を確認しておくとさらにお得に購入できる可能性があります。
EVバイクのデメリット

EVバイクのデメリットとして以下2つが主に挙げられます。
- 航続距離がガソリンバイクより短い傾向にある
- 初期費用が掛かりやすい
メリットと合わせて把握しておきましょう。
航続距離がガソリンバイクより短い傾向にある
EVバイクは1回のフル充電で走れる距離は、モデルによりますが40~100km程度です。ガソリン車の場合、燃料を入れればすぐに長距離走行が可能ですが、EVバイクでは充電スポットを見つけるのに苦労するケースがあるうえ、充電に時間がかかることをストレスに感じる人もいるでしょう。
さらに高速道路を使う長距離移動になると、頻繁に充電タイミングを考慮しなければならず、実用性の面で物足りなさを覚えるかもしれません。長距離移動を前提にバイクを購入したい場合、EVバイクだとニーズを満たせない可能性があります。
初期費用が掛かりやすい
ガソリンエンジンの原付バイクと比較すると、EVバイクはバッテリーという高額なパーツを搭載する関係で、値段が上乗せされるケースがほとんどです。補助金やエコカー減税を活用できたとしても、車体そのものの価格の高さがネックになる可能性はあります。
高性能なバッテリーを採用しているモデルほど価格が上がるので、予算とのバランスを取りながら選ぶ必要があるでしょう。
EVバイクの選び方

EVバイクを選ぶ際、以下を意識してみましょう。
- 使用目的に合っているか
- 免許区分の確認に問題はないか
- 自分の予算に合っているか
EVバイクの購入判断をする際に重要なポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
使用目的に合っているか
日常の通勤だけに使うのか、週末のレジャー用なのか、あるいは荷物の運搬や二人乗りが必要なのかによって、求めるサイズやバッテリー容量が変わってきます。都市部で短距離の移動が中心なら、コンパクトで小回りの利くモデルが便利です。
一方でツーリングや郊外への遠出を楽しむつもりなら、一度の充電で走行できる距離が長いタイプが向いています。後悔しないためにも、事前に使用目的を理解したうえで製品を選びましょう。
免許区分の確認に問題はないか
原付免許で乗れるEVバイクは、最高速度やモーター出力に上限が設けられていることが多く、走行できる場面がある程度限られる場合があります。一方で普通二輪免許や大型二輪免許が必要なモデルは、速度域も高く、より安定感やパワーが得られることが魅力です。
ただし、自身が保有している免許や今後取得する予定の免許によって選べる車種が左右されるため、購入時に必ずチェックしましょう。法改正によって免許区分が変わる可能性もゼロではないので、そういった点も踏まえて検討すると安心です。
自分の予算に合っているか
EVバイク本体の価格だけでなく、充電設備の導入費用や駐輪スペースの確保が必要な場合には、そこにもコストが発生します。保険料やメンテナンス費も含めたトータルで考え、どれだけ維持にお金がかかるのかを試算しておくことが重要となるでしょう。
補助金やローンなどをうまく組み合わせれば、初期費用を抑えながら無理なく購入できる可能性があります。さらにランニングコストが安いという利点を考慮すれば、長い目で見たときにガソリン車よりも結果的にお得になることも期待できるでしょう。
おすすめのEVバイク3選

おすすめのEVバイク3選として、以下を厳選してご紹介します。
- ホンダ:EM1 e:
- ヤマハ:E-Vino
- カワサキ:Ninja e-1
それぞれがおすすめな理由を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1.ホンダ:EM1 e:

引用:ホンダ
ホンダ「EM1 e:(イーエムワン イー)」は、ホンダ初の一般ユーザー向け電動スクーターです。家庭用コンセントで充電できる着脱式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を採用し、使い勝手に優れています。
また、通学や通勤、買い物など日常使いに適したコンパクトなサイズ感があり、静かで滑らかな走行性能が魅力です。バイク初心者の方でも問題なくすぐに乗りこなせるようになるでしょう。
発売年月 | 2023年8月24日 |
価格 | 156,200円 |
特徴 | ・ECONモード搭載で省エネ走行が可能 ・USB電源ソケット、LED灯火類、デジタルメーター装備 |
2.ヤマハ:E-Vino

引用:ヤマハ
ヤマハ「E-Vino(イービーノ)」は、人気原付スクーター「ビーノ」の電動モデルで、レトロポップなデザインが特徴です。都市部での短距離移動に向いており、取り外して室内で充電できるリチウムイオンバッテリーを搭載しています。
また、走行モードは通常とパワーの2種類に加え、一時的に加速力を高めるブースト機能もあります。ある程度スピードを出したいというニーズにも応えてくれるでしょう。
発売年月 | 2022年9月30日 |
価格 | 314,600円 |
特徴 | ・2種の走行モード(標準/パワー)とブースト機能搭載 ・シート下に約10Lの収納スペース |
3.カワサキ:Ninja e-1

引用:カワサキ
カワサキ「Ninja e-1」は、スポーツバイク「Ninja」シリーズの電動バージョンとして登場したモデルです。電動ながらもスポーティな走行性能とシャープなデザインを両立し、最高速度は約99km/hと軽二輪クラスに匹敵する性能を誇ります。
交換式バッテリーを2基搭載し、街乗りからツーリングまで対応。環境に配慮しつつ走る楽しさも追求した、次世代型のEVスポーツバイクといえるでしょう。
発売年月 | 不明 |
価格 | 1,067,000円 |
特徴 | ・スロットル操作だけの簡単操作が可能 ・スマートフォン接続機能を備えたTFTカラー液晶 |
EVバイクに関するよくある質問3選

EVバイクに関するよくある質問として、以下3つを選びました。
- EVバイクは1回充電するとどれくらい走れるの?
- EVバイクは雨の日でも使用できますか?
- EVバイクの充電は自宅でもできるの?
EVバイクが気になるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
EVバイクは1回充電するとどれくらい走れるの?
EVバイクの航続距離はモデルごとに異なり、一般的には一回の充電で40〜100kmほど走れるものが多い傾向にあります。さらに、高性能モデルになると150km以上を走破できるタイプも存在し、通勤からツーリングまでカバーできる選択肢が広がっています。
ただし、走行距離は気温や走行速度、道路状況などによって変わるため、カタログ上の数値よりも短く感じることもあるでしょう。自分の使い方や移動範囲を考慮しながら選び、充電の頻度を減らし、快適なEVバイクライフを実現することが大切です。
EVバイクは雨の日でも使用できますか?
多くのEVバイクは雨天時でも走行できるように防水対策が施されており、通勤や通学で急に雨が降っても問題なく走れます。ただし、大雨や道路が冠水するような状況では、水がバッテリー周辺に侵入するリスクが高まるため注意が必要です。
もし悪天候で乗った場合は、使用後になるべく早く車体を拭き、バッテリーや各部品を乾燥させることで故障を防ぎ、寿命を伸ばせるでしょう。さらに、乗る前には充電ポート周辺などの水濡れも確認し、安全を最優先に走行することが大事です。
EVバイクの充電は自宅でもできるの?
多くのEVバイクは一般的な家庭用コンセント(100Vや200V)からの充電に対応しており、自宅の駐輪スペースにさえ電源を確保できれば、好きなタイミングでバッテリーを補充できます。一般的なモデルでは満充電に6〜8時間ほどかかりますが、急速充電対応の車種なら短時間で満タンにできる点が便利です。
ただし、メーカー指定の充電器を使わないと十分な性能を発揮できない場合や、駐輪場に電源設備が必要なケースもあるので、事前の確認は欠かせません。自宅充電のハードルについてしっかり把握していれば、より快適にEVバイクを活用できるでしょう。
【まとめ】EVバイクの詳細を理解したうえで購入しよう

EVバイクは多くのメーカーから販売されており、環境に配慮した性能を有しているため、今後の普及が期待されています。補助金制度なども用意されているため、購入しやすくなっているのがうれしいポイントです。
今後も当メディアでは、EVやモビリティなどに関するニュースを発信していきます。EVやモビリティ、環境などに関する最新情報が気になる場合は、ぜひチェックしてみてください。
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