プラグインハイブリッド(PHEV)とは?HV/EVとの違いを一覧比較!「充電しないとダメ?」の疑問からメリット・デメリット、おすすめ車種まで徹底解説
更新日: 2025/10/31投稿日: 2025/10/31
EV
ユーザーの電気自動車(EV)への関心が高まる中で「プラグインハイブリッド(PHEV)」という言葉を耳にする機会も増えました。
しかし、PHEVといっても普通のハイブリッド車(HEV)やEVとの違いが分からない人は多いと思います。また、結局自分にはどのカテゴリーが合っているのかも知りたいですよね。
そこでこの記事ではPHEVについて、以下の項目で詳しく解説します。
- PHEVの詳細や他カテゴリーとの違い
- PHEVのメリット・デメリット
- PHEVの国産車一覧
この記事を読めば、PHEVの購入を検討する上で知っておくべき情報がすべて分かります。ぜひ最後までご覧ください。
プラグインハイブリッド (PHEV)とは? 仕様や他カテゴリーとの違いを解説

まずPHEVがどのような車なのか、基本的な仕様や他の自動車カテゴリーとの違いについて、以下3項目で解説します。
- プラグインハイブリッド(PHEV)の仕様
- PHEVとHEVの違い
- PHEVとEVの違い
プラグインハイブリッド (PHEV)の仕様
PHEVは「Plug-in Hybrid Electric Vehicle」の略称です。電気とガソリンで走れるHEVと、充電してモーターで走れるEVの両方の性質を合わせ持った自動車になります。
EV用バッテリーとモーターを搭載しており、EVのように電気だけで走行できる点が大きな特徴です。日常の買い物や通勤など、近距離の移動であれば電気のみで走行でき、ガソリン代を大幅に節約できます。
またバッテリー切れや高速道路での合流時の強い加速など、エンジンの出力が必要になった場合は自動でエンジンが始動し、エンジンとモーターを併用して走ります。
これらの特性から、充電切れによる走行不能の心配がなく、ガソリン車と同様の感覚で長距離移動が可能です。まさに、EVとHEVの「良いとこ取り」をしたシステムと言えるでしょう。
PHEVとHEVの違い
PHEV(プラグインハイブリッド)とHEV(ハイブリッド)のもっとも大きな違いは「外部電源から充電できるかどうか」という点です。
HEVは1kWh前後のバッテリーを搭載し「回生ブレーキ」というシステムにより、走行中に発電し充電を行います。そのため、外部電源から充電する必要はなく、またその方法もありません。
一方、PHEVは充電スポットなど、外部設備から充電が可能です。バッテリー容量は10kWhとHEVと比較しても大きく、電気だけである程度の距離を走行できます。
HEVは「モーターアシスト付きのガソリン車」、PHEVは「エンジン付きのEV」と考えると、非常に分かりやすいでしょう。
PHEVとEVの違い
PHEV(プラグインハイブリッド)とEV(電気自動車)の最大の違いは「ガソリンエンジンの有無」です。これにより、航続距離や充電・燃料補給の方法が根本的に異なります。
EVの動力源はモーターのみで、走行可能な距離はバッテリー容量に依存します。充電が切れると走行不能となるので、電力が切れる前に充電しなくてはいけません。
一方、PHEVはモーターとエンジンの両方を搭載しています。充電切れでもガソリンで走り続けられ、走行可能な距離も、EVよりはるかに長い車種が多いです。
ただし、エンジンとモーター両方を積んでいる分、PHEVは構造が複雑です。車種にもよりますが、定期的なメンテナンスコストは、PHEVのほうが高くなる可能性があります。
プラグインハイブリッドのメリット5選

PHEVの代表的なメリットは、以下の5つです。
- 電気だけで走れるのでガソリン代を節約できる
- EVなのでスムーズかつ静かに走行できる
- 充電切れでもガソリンで走れる
- 外部給電機能でアウトドアや災害時に活躍する
- 国の補助金や税制優遇を受けられる
1. 電気だけで走れるのでガソリン代を節約できる
PHEVは、通勤や買物など比較的短距離の走行であれば、ガソリンをほとんど使わずに運用可能です。電気代はガソリン代に比べて単価が安いため、走行コストを大幅に削減できます。
例えば、1ヶ月の走行距離が1,000kmの場合で比較すると、およそのコストは以下のとおりです。なお、電力料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安の31円/kWh、ガソリン価格は170円/Lとします。
- ガソリン車(燃費15km/L、ガソリン価格170円/L):約11,300円
- PHEV(『三菱アウトランダー PHEV』相当の電費4.59km/kWh、電気単価31円/kWh):約6,600円
この場合、月々約4,700円、年間で約56,400円の燃料費を節約できる計算になります。
2. EVなのでスムーズかつ静かに走行できる
PHEVがモーターのみで走行している際は、エンジン特有の振動や騒音がありません。また、加速もエンジンと比較して、非常にスムーズです。
モーターのみで走行するメリット3選
- 車内での音楽や会話を楽しめる
- 早朝や深夜でも騒音被害を起こさない
- アクセルを踏んだ瞬間にスムーズに加速できる
モーターにより、信号待ちからの発進や交差点への合流がスムーズに行えます。この滑らかな加速は、ガソリン車やHEVでは味わえません。
また最新のPHEVであれば、エンジンが始動する際の振動や騒音も巧みに抑えられています。早朝や深夜の住宅街でも静かに走行できるため、騒音を気にせず車を出し入れできる点も魅力的です。
3. 充電切れでもガソリンで走れる
PHEVは、充電が切れてもガソリンエンジンで走り続けられます。バッテリーが切れると自動的にハイブリッド走行に切り替わるため、ガソリンが入っている限りは安心です。
そのため、長距離ドライブや旅行の際も、EVのように途中で充電スポットを探す必要はありません。ガソリンスタンドで給油が可能なので、ガソリン車と同じ感覚で運転できます。
とくに、充電インフラがまだ十分に整備されていない地域に住んでいる方や長距離移動が多い方にとって、このメリットは大きいものとなっています。
4. 外部給電機能でアウトドアや災害時に活躍する
多くのPHEVには、バッテリーに蓄えた電力を外部に取り出して使える「外部給電機能」が搭載されています 。2025年現在で主流の外部給電機能は、以下の2つです。
- V2H (Vehicle to Home)
- V2L (Vehicle to Load)
V2Hは専用の機器を介して、バッテリーの電力を家庭に供給するシステムです。災害などで停電が発生した際、PHEVのバッテリーを家庭に流用できます。
東京都環境局が発行している「家庭の省エネハンドブック」を参考にすると、一般的な戸建て4人家族の1日分の平均消費電力は「約14.7kWh」です。
この平均的な家庭で22.7kWhのバッテリーを持つ三菱アウトランダーPHEVを所有していれば、1日分の電力を供給しても余りある非常用電源を持つことになります。
また、アウトランダーに搭載されているV2Lシステムは、車内に設置されたコンセントで家電を利用できるシステムです。V2Lがあればアウトドアシーンで炊飯器やプロジェクターが利用でき、レジャーの幅が広がります。
5. 国の補助金や税制優遇を受けられる
PHEVは環境性能に優れた車両として、国や自治体から手厚い購入支援を受けられます。
今回は「三菱アウトランダーPHEV」を東京都で購入する際を例として、利用できる補助金・税制優遇をまとめたので参考にしてください。
| 導入支援の種類 | 内容 |
|---|---|
| CEV補助金(政府) | 最大58万円 |
| ZEV導入促進補助金(東京都) | 最大75万円 |
| 自動車重量税 | 37,500円 (登録初年度) |
| 自動車税 | 39,800円 (東京都で4月登録の場合) |
| 環境性能割 | 非課税 |
これらの補助金や税制優遇を活用することで、HEVやガソリン車との価格差を縮め、初期費用を抑えることが可能です。
補助金や税制優遇は、受ける年度や車種、導入する機能に応じて変動します。詳しくは「一般社団法人 次世代自動車振興センター」をご覧ください。
プラグインハイブリッド(PHEV)のデメリット・後悔しないための注意点

多くのメリットがあるPHEVですが、注意すべきデメリットも存在します。購入後に後悔しないために、以下の3つの点を理解しておきましょう。
- 車両価格が比較的高め
- 充電の手間と設備の必要性
- 電気のみで走っているとガソリンが劣化する
1. 車両価格が比較的高め
PHEVは同モデルのガソリン車やHEVと比較して、車両本体価格が比較的高く設定されています。これは、大容量の駆動用バッテリーや高出力モーターなど、高価な部品を数多く搭載しているためです。
たとえば「トヨタ ハリアー」の場合、2025年10月現在の価格は以下のとおりです。
- ガソリン車(Sグレード・2WD):3,128,000円
- HEV(Zグレード Leather Package・2WD):最大5,148,000円
- PHEV(Zグレード・E-Four):6,200,000円
このように、PHEVはHEVに対して約100万円、ガソリン車に対しては約300万円ほど高価になっています。
PHEVには国の補助金や税制優遇を活用できるので、初期費用の負担はある程度軽減されます。しかし、ガソリン代の節約分だけで車両価格の差額を回収するには、かなりの長期間・長距離を走らなくてはいけません。
なるべくお得にPHEVを利用したいならば、年間走行距離や車両の使用年数を考慮した、費用対効果の計算が必要です。
2. 充電の手間と設備の必要性
PHEVの経済的なメリットを最大限に享受するためには、自宅で充電できる環境がほぼ必須です。
自宅に充電設備がない場合、毎回外出先の充電スポットを利用することになります。すると、手間がかかる上に充電料金も割高になることが多く、PHEVの利便性や経済性が損なわれます。
充電設備にはさまざまなタイプがあり、それぞれ初期設置費用の目安は以下のとおりです。
自宅充電設備の設置費用相場
- 壁付けコンセントタイプ:4~12万円程度
- 壁掛けタイプ(6kWなど高出力):20万円以上
- 自立スタンドタイプ:20万円前後
- V2H機器タイプ:50万円以上
また、マンションなど集合住宅の場合、充電設備の設置には管理組合の承認が必要です。共用部への設置となるため、合意形成が難航するケースも少なくありません。
近年は充電設備付きのマンションも増えていますが、まだしっかり普及しているとは言えない状況です。
このように、とくに集合住宅に住んでいる方には、充電環境の確保が購入の大きなハードルとなる可能性があります。
3. 電気のみで走っているとガソリンが劣化する
PHEVは近隣の走行であれば電気のみで走行でき、買い物などの普段使いではあまりガソリンを利用しません。
そして長期間ガソリンを給油・消費しない状態が続くと、燃料タンク内のガソリンが劣化してエンジン性能に悪影響を及ぼします。
この問題に対応するため、多くのPHEVに搭載されているのが「燃料劣化防止機能」です。タンク内のガソリンが一定期間以上消費されない場合にメーターに警告を表示し、それでもガソリンが消費されない場合はバッテリー残量があっても強制的にエンジンを始動させます。
ただし、この機能では意図せずエンジンがかかるので、騒音などに注意したい方は定期的にハイブリッド走行を行う必要があります。
【最重要】プラグインハイブリッド(PHEV)は充電しなくても走れる?

結論として、充電を全くしなくてもガソリンだけで走行可能です。
PHEVはバッテリー残量がなくなると、自動的に通常のHEVとして動作します。エンジンを動力源としつつ、減速時のエネルギーを回生してバッテリーに蓄え、発進や加速時にモーターでアシスト可能です。
通常のガソリン車よりも燃費性能は高いですが、この運用方法ではPHEV最大のメリットである「電気による安価で静かな走行」が損なわれます。
また、重い大容量バッテリーを積んで走るため、同モデルのHEVと比較するとハイブリッド走行時の燃費は若干悪化する傾向があります。
PHEVの性能を最大限に活かすためには、やはり定期的な充電が不可欠です。充電せずに乗り続けるのは、非常に「もったいない」使い方と言えるでしょう。
【2025年最新】プラグインハイブリッドの車種一覧|国産車を一挙紹介

2025年10月現在、日本国内で購入可能な国産PHEVをメーカー別に紹介します。
- トヨタ(TOYOTA)
- レクサス(LEXUS)
- マツダ(MAZDA)
- 三菱(MITSUBISHI)
トヨタ(TOYOTA)
プリウス

| 発売日 | 2025年7月1日(一部改良) |
| 車体価格 | 3,847,300円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 11.63kWh |
| EV走行換算距離 | 87km |
| 燃料タンク容量 | 40L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 26.0km/L(WLTCモード) |
RAV4

| 発売日 | 2025年1月6日(一部改良) |
| 車体価格 | 5,661,700円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 14.81kWh |
| EV走行換算距離 | 95km |
| 燃料タンク容量 | 55L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 22.2km/L(WLTCモード) |
ハリアー

| 発売日 | 2025年6月11日(一部改良) |
| 車体価格 | 5,470,300円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 14.91kWh |
| EV走行換算距離 | 93km |
| 燃料タンク容量 | 55L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 20.5km/L(WLTCモード) |
クラウンスポーツ

| 発売日 | 2025年7月30日(一部改良) |
| 車体価格 | 7,650,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 14.85kWh |
| EV走行換算距離 | 90km |
| 燃料タンク容量 | 55L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 20.3km/L(WLTCモード) |
アルファード

| 発売日 | 2025年1月31日 |
| 車体価格 | 10,650,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 15.26kWh |
| EV走行換算距離 | 73km |
| 燃料タンク容量 | 47L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 16.7km/L(WLTCモード) |
ヴェルファイア

| 発売日 | 2025年1月31日 |
| 車体価格 | 10,850,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 15.26kWh |
| EV走行換算距離 | 73km |
| 燃料タンク容量 | 47L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 16.7km/L(WLTCモード) |
センチュリー

| 発売日 | 2025年6月23日(一部改良) |
| 車体価格 | 27,000,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 18.1kWh |
| EV走行換算距離 | 69km |
| 燃料タンク容量 | 55L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 14.2km/L(WLTCモード) |
レクサス(LEXUS)
NX450h+

| 発売日 | 2024年2月29日(一部改良) |
| 車体価格 | 7,495,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 15.03kWh~ |
| EV走行換算距離 | 87km |
| 燃料タンク容量 | 55L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 19.6km/L(WLTCモード) |
RX450h+

| 発売日 | 2025年2月27日(一部改良) |
| 車体価格 | 8,870,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 14.69kWh |
| EV走行換算距離 | 83km |
| 燃料タンク容量 | 55L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 18.5km/L(WLTCモード) |
マツダ(MAZDA)
CX-60

| 発売日 | 2025年2月21日(一部改良) |
| 車体価格 | 5,700,200円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 17.1kWh |
| EV走行換算距離 | 71km |
| 燃料タンク容量 | 50L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 14.3km/L(WLTCモード) |
CX-80

| 発売日 | 2024年10月10日 |
| 車体価格 | 6,391,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 17.1kWh |
| EV走行換算距離 | 67km |
| 燃料タンク容量 | 70L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 12.9km/L(WLTCモード) |
MX-30 Rotary-EV

| 発売日 | 2024年10月31日(一部改良) |
| 車体価格 | 4,356,000円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 17.13kWh |
| EV走行換算距離 | 107km |
| 燃料タンク容量 | 50L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 15.4km/L(WLTCモード) |
三菱(MITSUBISHI)
アウトランダー

| 発売日 | 2025年9月4日(一部改良) |
| 車体価格 | 5,294,300円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 23.22kWh |
| EV走行換算距離 | 102km |
| 燃料タンク容量 | 53L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 17.2km/L(WLTCモード) |
エクリプスクロス

| 発売日 | 2023年12月7日(一部改良) |
| 車体価格 | 4,094,200円(税込)~ |
| 一充電消費電力量 | 12.29kWh |
| EV走行換算距離 | 57km |
| 燃料タンク容量 | 43L |
| ハイブリッド走行時燃費 | 16.4km/L(WLTCモード) |
プラグインハイブリッドの充電方法とかかる費用

PHEVの充電は、主に自宅と外出先の充電スポットで行います。それぞれの方法とかかる費用を見ていきましょう。
方法1. 自宅充電
自宅での充電は、PHEVの運用における基本となります。外部の充電スポットよりも安価で充電でき、もっとも経済的で便利な方法です。
自宅充電設備の設置費用目安は、以下のとおりです。この他にも、自宅の配線が200V電圧に対応していない場合、別途切り替え工事費が発生する可能性もあります。
自宅充電設備の設置費用相場
- 壁付けコンセントタイプ:4~12万円程度
- 壁掛けタイプ(6kWなど高出力):20万円以上
- 自立スタンドタイプ:20万円前後
- V2H機器タイプ:50万円以上
充電する際の電気代を「三菱アウトランダー PHEV」の22.7kWhを例に計算してみましょう。アウトランダーを0%からフル充電すると仮定し、電気代を31円/kWhとすると、計算式は以下のようになります。
22.7kWh × 31円/kWh = 約703円
また、一部の電力会社は夜間の電気代が安くなるプランを提供しています。夜間充電を20円/kWhとした場合、計算式は以下のとおりです。
22.7kWh × 20円/kWh = 454円
注意点として、上記は単純計算した際の数値です。実際には10~20%ほどの充電ロスがある点を覚えておきましょう。
方法2. 各地の充電スポット
外出先でバッテリー残量が少なくなった場合、ディーラーや商業施設、高速道路のSA/PAなどに設置された、公共の充電スポットを利用可能です。公共の充電スポットには「普通充電器」と「急速充電器」の2種類があります。
- 普通充電器:充電速度は自宅充電と同程度で、買い物や宿泊など長時間停車する際の充電に向いている
- 急速充電:ちょっとした立ち寄りの際、素早い充電が可能
充電スポットの利用料金は、日産やe-Mobility Power(eMP)が提供しているプランに入っているか否かで大きく変動します。たとえば、日産が提供している「ZESP3」を利用する際の充電料金は、以下のとおりです。
| プラン名 | プレミアム100 | プレミアム200 | プレミアム400 | シンプル |
|---|---|---|---|---|
| 月額基本料金 | 4,400円(税込) | 6,600円(税込) | 11,000円(税込) | 1,100円(税込) |
| プランに含まれる 充電分数 | 急速充電:100分 普通充電:600分 | 急速充電:200分 普通充電:600分 | 急速充電:400分 普通充電:600分 | 従量課金 |
| プラン以上に 充電する場合 | 急速充電:44円(税込)/分 普通充電:3.3円(税込)/分 | 急速充電:38.5円(税込)/分 普通充電:3.3円(税込)/分 | 急速充電:33円(税込)/分 普通充電:3.3円(税込)/分 | 急速充電:99円(税込)/分 普通充電:3.3円(税込)/分 |
登録なしでもビジター料金で利用可能ですが、外部充電を多用する方は基本的にプランに入ったほうがお得です。詳しい充電料金については、以下の記事も合わせてご覧ください。
なお、各地には少ないながらも無料充電スポットもありますが、近年では減少傾向にあります。
プラグインハイブリッドに関するよくある質問

PHEVに関して、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
PHEVが「不便」と感じるかどうかは、ユーザーの利用用途や充電環境に大きく依存します。
不便と感じる可能性のある点として代表的なのは、以下の3つです。
・自宅に帰るたびに充電ケーブルを接続する手間
・集合住宅での充電設備設置のハードルの高さ
・外出先での充電スポット確保
結論として、自宅に充電設備を確保でき、日々の走行距離がEV航続距離内に収まるユーザーにとっては、不便さよりも利便性や経済的なメリットが大きく上回る可能性が高いでしょう。
PHEVのバッテリー寿命は「使い方」に大きく左右されます。また、自動車メーカーにより寿命の見解は異なります。
たとえば三菱自動車の場合、PHEVのバッテリー寿命の目安は「通常使用による10年10万キロの走行で新車時の65%程度」です。
バッテリー交換費用は、メーカーの保証内であれば無料で行えます。保証外であった場合、メーカー交換であれば100万円以上かかる場合も珍しくありません。
PHEV用バッテリーは非常に高価なパーツなので、自費交換をする際は予算との相談が必要です。
マンションでPHEVに乗ることは可能ですが、戸建てに比べてハードルが高いのが実情です。自宅に充電設備を用意できるかどうかが、利便性を上げる鍵になります。
自宅に充電設備がない場合、近隣の商業施設や月極の充電サービス付き駐車場などを利用する方法もありますが、利便性や経済性は低下します。
近年、経済産業省が集合住宅への充電設備導入を推進しており、設置費用に対する補助金制度も用意されています。充電設備がないマンションで管理組合に設置を提案する際は、こうした補助金制度の情報を合わせて提示すると、合意形成が進みやすくなる可能性があります。
【まとめ】利便性抜群のプラグインハイブリッド (PHEV)を導入するには環境が重要

プラグインハイブリッド(PHEV)は、EVの静かで軽快な走りとガソリン車の航続距離の長さを両立させた、利便性の高い自動車です。普段の移動は電気だけでこなし、週末の遠出や旅行ではガソリンを併用して充電切れの心配なくドライブを楽しめます。
しかし、そのメリットを最大限に引き出すためには、自宅で充電できる環境がとても重要です。車両価格が比較的高めであることも、十分考慮する必要があります。
自分の予算や1日の走行距離、充電環境を考慮し、PHEVが最適な選択肢となるか慎重に検討しましょう。
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