stg-car

BRJ株式会社が自動運転バスの実証実験を福岡市のアイランドシティで実施

更新日: 2025/11/30投稿日: 2025/11/25

EV
BRJ株式会社が自動運転バスの実証実験を福岡市のアイランドシティで実施

BRJ株式会社は、11月9日より福岡県福岡市のアイランドシティで自動運転バスの実証実験を開始します。

アイランドシティは、2025年に「まちびらき20周年」を迎えた、総面積401.3haを誇る複合施設です。

本記事では、今回の実証実験の概要や背景について紹介します。

アイランドシティとは

引用:アイランドシティ 公式ホームページ

アイランドシティは、福岡県福岡市東区にある、博多湾を埋め立てて作られた人工島です。

「海、緑、豊かな自然と共生する」というコンセプトで、世界と福岡を結ぶ先進的な物流拠点と、未来都市の機能を備えた自然豊かな暮らしが広がる街づくりを行っています。

引用:アイランドシティ 公式ホームページ

アイランドシティは東側と西側で「まちづくりエリア」と「みなとづくりエリア」という区画を作り、都市機能をわけることで、利便性と快適性に配慮した都市のゾーニングを実現。まちづくりエリアには、2025年9月時点では15,180人・5,418世帯の方が住んでいます。

実証実験の背景

引用:アイランドシティ 公式ホームページ

アイランドシティは2025年に「まちびらき20周年」を迎えており、これまでに誰もが快適な生活を営める住宅地の整備や、環境との共生を図る豊かな緑地空間の整備など、質の高い都市空間づくりが行われてきました。

その一方で住宅・商業・医療・教育機能などを有する施設の立地が進むなか、各施設間の移動には一定の距離があり、徒歩では15分以上の時間がかかることが課題として挙げられています。

これまでにも既存交通サービスの他に、電動キックボードなどのシェアリングモビリティが提供されていましたが、今回は持続可能な新しい交通体系の確立に向けて、自動運転バスの実証実験を開始しました。

実証実験の概要

今回の取り組みでは、自動運転バスの実証実験を実施し、利用者アンケートや交通流動モニタリング、走行データ収集・分析を実施し、社会受容性や安全性、運行実現性の評価を行います。

実施開始日2025年11月9日
停留所香椎照葉一丁目→照葉小中学校東→アイランドアイ南→こども病院前→アイランドシティ中央公園→照葉パビリオン(1周約17分)
料金無料
使用車両オーブテック社「MiCa」/乗車定員8名(内オペレーター1名)/最高時速20km未満/

オーブテック社「MiCa」について

引用:ソフトバンク 公式ホームページ

MiCaは、エストニア共和国のオーブテック社が設計・製造する自動運転レベル4対応の自動運転EVです。2022年よりソフトバンクの子会社であるBOLDLY株式会社と連携し、日本仕様モデルの開発に着手してきました。

2023年10月より自動車登録番号標(ナンバープレート)を取得し、公道での走行が可能になっています。

車体にはLiDAR(ライダー)と呼ばれる高精度センサーを搭載し、周囲の状況や障害物を検知しながら自車の位置を把握して走行します。従来の車両のようにハンドルやアクセルを操作する必要がなく、自動運転システムが走行を制御することが可能です。

MiCaは自動運転レベル4対応のEVですが、今回の取り組みではでは安全確保のため、オペレーターが同乗するレベル2の運行方式で実施しています。

今回の実証実験をもとに、アイランドシティにおける持続可能な移動手段の確保が期待されています。

参考:
自動運転バスの実証実験を福岡市のアイランドシティで実施 – PR TIMES
Auve Techと連携して開発した日本市場向け自動運転EV「MiCa」がナンバープレートを取得 – BOLDY株式会社
アイランドシティ 公式ホームページ

関連コラム