自動運転に使われている10の技術を徹底解剖!2025年最新の現状や課題も紹介
更新日: 2025/12/1投稿日: 2025/9/28
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「自動運転技術って結局どこまで進んでいるの?」「AIやセンサーがどう連携しているのか仕組みを知りたい」「日本と海外で実用化にどれくらい差があるの?」
自動運転技術は、2025年現在、国内外で急速に実用化が進んでいます。日本ではレベル4の自動運転バスが8カ所以上で運行を開始し、米国Waymoは累計4,000万km以上の走行実績を達成しました。
しかし、「どんな技術が使われているのか」「なぜ完全自動運転はまだ実現していないのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ITシステム・クラウドサービスの専門企業の視点から、自動運転技術について解説します。
自動運転の仕組み|「認知→判断→制御」の3ステップ

自動運転は、人間のドライバーが行う運転操作をシステムが代替することで実現します。その仕組みは、大きく「認知」「判断」「制御」の3つのプロセスに分けられます。
| プロセス | 人間の場合 | 自動運転の場合 |
|---|---|---|
| 認知 | 目で周囲を見る | カメラ・LiDAR・レーダーで検知 |
| 判断 | 脳で状況を分析・決定 | AIが危険を予測・行動を決定 |
| 制御 | 手足でハンドル・ペダルを操作 | アクチュエーターが自動操作 |
車両に搭載されたカメラやLiDAR、ミリ波レーダーといったセンサーが「目」の役割を担い、車両の周囲を常時監視します。
センサーが取得したデータから他の車両や歩行者、道路の白線、標識などを認識し、AI(人工知能)が「脳」となってアクセル・ブレーキ・ハンドルの制御を判断する仕組みです。
多くの自動運転車は、センサーとAIに加えて、GPSなどの衛星測位システムや高精度3次元地図、V2X通信(路車間・車車間通信)を組み合わせることで、安全性の向上を図っています。
自動運転に使われている10の技術

自動運転を実現するには、複数の先進技術が複合的に連携する必要があります。ここでは、自動運転を支える10の主要技術について、それぞれの役割と最新動向を解説します。
1.AI技術|自動運転の「脳」として判断を担う
AIは、自動運転の「脳」に相当する中核技術です。センサーが取得した各種データや通信データを総合的に解析し、車両をどのように制御すべきか判断を下します。
自動運転AIの特徴は、ディープラーニング(深層学習)による高度な学習能力です。
例えば、高速道路で鹿を検知したときと、一般道で紙袋が飛んできたときでは、ブレーキ操作の判断は異なるべきです。こうした状況に応じた判断をAIが行います。
数百万パターン以上の走行データを学習することで、AIは予測不能な状況にも対応可能です。Waymoは累計4,000万km以上の公道走行データを蓄積し、AI判断精度の向上に活用しています。
また、最新の動向として大規模言語モデル(LLM)を自動運転車向けに開発する動きも出てきました。
乗員がシステムに話しかけたり、システム側が乗員に通知を行ったりする際のコミュニケーション手段として、LLMの活用が模索されています。
2.認識技術|自動運転車の「目」として周囲を把握
認識技術(パーセプション)は、自動運転車の「目」に相当する技術です。周囲の車両、歩行者、道路標識、車線などを正確に識別します。
いかに正確かつ迅速に識別するかは走行安全性に直結するため、自動運転の肝と言える重要技術です。主に以下の4種類のセンサーを組み合わせて状況を認識します。
| センサー種類 | 仕組み | 得意な検知対象 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| LiDAR(ライダー) | レーザー光で距離・形状を測定 | 3D空間の正確な把握 | 悪天候・コスト高 |
| カメラ | 可視光で映像を取得 | 信号・標識の色認識 | 夜間・逆光に弱い |
| ミリ波レーダー | 電波の反射で距離・速度を測定 | 悪天候時の車両検知 | 形状認識が苦手 |
| 超音波センサー | 音波の反射で近距離を検知 | 駐車時の障害物検知 | 検知距離が短い |
現在の自動運転車では、これらを複数組み合わせる「センサーフュージョン」が主流です。各センサーの長所を活かし、弱点を相互に補い合うことで、あらゆる環境での認識精度を高めています。
なお、2021年にはホンダの標識認識機能がラーメンチェーン「天下一品」のロゴを「車両進入禁止」の道路標識と誤認識したことが話題になりました。
こうした誤認識は、OTA(無線アップデート)によるソフトウェア更新で解消できるため、認識技術の継続的な改善が重要です。
3.位置特定技術|センチメートル単位で自車位置を把握
位置特定技術(ローカライゼーション)は、車両の現在位置を高精度で把握するための技術です。
一般的なカーナビのGPSでは数メートルの誤差が生じるため、車線単位での正確な位置把握が必要な自動運転では不十分です。
高精度3次元地図(HDマップ)とセンサーデータを照合することで、誤差10cm以下の位置特定を実現しています。
位置特定に関して知っておきたいのが「SLAM技術」です。SLAMとは「Simultaneous Localization and Mapping」の頭文字をとった語で、自己位置の推定と地図作成を同時に実行する技術です。
LiDARを活用する「LiDAR SLAM」、カメラを活用する「Visual SLAM」などがあります。
トンネルなどGPSが機能しにくい環境では、IMU(慣性計測装置)やDMI(走行距離計)を併用するのがスタンダードとなっています。
4.通信技術|車両・インフラ・クラウドをつなぐ
通信技術は、車両が他の車両や交通インフラ、クラウドサーバーとリアルタイムで情報をやり取りする技術です。「V2X(Vehicle-to-Everything)」とも呼ばれています。
| 通信の種類 | 通信相手 | 具体例 |
|---|---|---|
| V2V(車車間通信) | 周囲の車両 | 前方車両の急ブレーキ情報を即時共有 |
| V2I(路車間通信) | 道路インフラ | 信号機の変更タイミングを受信 |
| V2N(ネットワーク通信) | クラウドサーバー | 渋滞情報・事故情報・地図更新データを取得 |
| V2P(歩車間通信) | 歩行者のスマホ | 横断歩道付近の歩行者を検知 |
V2X通信により、センサーでは検知できない見通しの悪い交差点の車両や歩行者情報も把握でき、出会い頭の事故防止に貢献します。通信データは膨大な量に上るため、高速・大容量・低遅延の5G通信の活用が不可欠です。
5.予測技術|危険を先読みして事故を未然に防ぐ
予測技術(プレディクション)は、周囲の車や歩行者の行動を先読みして、危険を事前に回避するための技術です。あらかじめ予測したリスクをもとに車両を制御することで、事故を未然に防止します。
具体的には以下のような予測を行います。
- 見通しの悪い交差点では歩行者の飛び出しを予測して減速
- 歩行者の目線や顔の角度から進行方向の変化を先読み
- 天候や路面状況、災害情報を鑑みて発生しうる危険を予測
- 周囲の車両の挙動パターンから車線変更を予測
ベテランドライバーが無意識に行っている「かもしれない運転」を、AIが膨大な走行データから学習して再現します。
6.セキュリティ技術|サイバー攻撃から車両を守る
セキュリティ技術は、常時通信を行いながら走行する自動運転車をサイバー攻撃から守るための技術です。自動運転車はさまざまなシステムが多岐に渡る通信手段を使用するため、ハッキングの入口も多くなります。
実際、2019年には独ダイムラーとBMWが展開するカーシェアサービス「Share Now」の車両が米国でハッキングされ、100台以上が盗難される事件も発生しました。
そのため、ハードウェア・ソフトウェア・通信の全レイヤーで多層防御を構築することが不可欠です。主なセキュリティ対策には以下があります。
- 通信データの暗号化(TLS/SSL)
- 不正アクセスの検知・遮断システム(IDS/IPS)
- OTA(Over-the-Air)による脆弱性の即時修正
- UN R155/R156などの国際セキュリティ規制への準拠
- ハッキング検知時に車両を安全停止させるフェイルセーフ機能
7.データ処理技術|毎秒テラバイト級のデータを高速処理
データ処理技術は、膨大なセンサー情報をリアルタイムで処理するための技術です。1台の自動運転車が取り扱うデータは1日あたりテラバイト級、あるいはそれ以上と言われています。
カメラ、レーダー、LiDARなど複数のセンサーから毎秒数GBものデータを受け取り、数ミリ秒以内に分析して次の行動を決定しなければなりません。
この課題を解決するため、NVIDIAやMobileyeなどが開発する高性能SoC(System on a Chip)が搭載されています。
また、クラウドでの処理では遅延が問題となるため、車載コンピュータで即座に処理するエッジコンピューティングが主流です。
データ処理を巡っては、車両サイドの「エッジ」、管理者サイドの「クラウド」、その中間の「エッジサーバー」による分散コンピューティングの考え方を導入し、効率的な処理を推進する動きもあります。
8.HMI技術|システムと人のコミュニケーションを円滑化
HMI(ヒューマンマシンインタフェース)技術は、システムとドライバー・乗員の円滑なコミュニケーションを実現する技術です。
自動運転車からのアナウンスを視覚や音声で効果的に伝えたり、乗員が目的地設定やエアコン制御を音声で命令したりすることが考えられます。
必要な情報をいかに効果的かつ正確に相互伝達するかが問われているのです。また、車両外部の歩行者と自動運転車がコミュニケーションを図る技術開発も進んでいます。
自動運転車の挙動を周囲に伝達することで安全性を高めたり、移動サービス系の自動運転車で歩行者からの乗車意思を確認したりすることが想定されています。
ある調査によれば、2023年時点の車載HMIの世界市場規模は230億ドルにのぼり、2032年までには660億ドルを超えると予想されています。
9.プランニング技術|最適な走行ルートをリアルタイムで計算
プランニング技術は、最適な走行ルートと走行計画を生成するための技術です。
単純に最短距離を提示するカーナビとは異なり、以下の要素をリアルタイムで考慮して走行計画を動的に調整します。
- 通行止め情報を加味したルーティング
- 自動運転システムの能力に応じた安全走行可能なレーン選択
- 周囲の車両の動向をリアルタイム解析した不測の事態の回避
- 燃費・電費の最適化
物流業界では、複数の配達先を最短時間で巡回するルート最適化技術が必須です。自動運転によるオンデマンド移動サービスや配送サービスでの活用が期待されています。
10.ドライバーモニタリング技術|運転者の状態を常時監視
ドライバーモニタリング技術は、運転者の状態をリアルタイムで監視する技術です。特に自動運転レベル2からレベル3へのステップアップに必要とされる技術です。
車内カメラで頭の傾き、まばたきの回数、目線などを常時観測し、よそ見や居眠り運転などの危険を未然に防止します。
レベル3では、システムからの運転引き継ぎ要請(テイクオーバーリクエスト)に迅速に対応できるかが問われるため、ドライバーの状態監視が不可欠です。
ドライバーモニタリングは、国土交通省によりガイドライン化されています。自動運転レベル3以上では、緊急時にドライバーが運転を引き継ぐ必要があるため、運転可能な状態かどうかの常時監視が必須です。
レベル4以降では、自動運転バスやタクシーにおいて乗員の挙動を見守り安全性を高めたり、乗員の姿勢を監視して乗り心地を向上させたりする機能への発展も期待されています。
自動運転技術はどれくらい実現している?日本や世界の現状を解説

自動運転技術の開発は、2025年現在、着実に実用化段階へ進んでいます。ここでは、日本と世界の最新状況を具体的なデータとともに解説します。
自動運転レベルの定義|0〜5の6段階を解説
自動運転は、レベル0からレベル5まで6段階に分類されます。レベル1・2はADAS(先進運転支援システム)と呼ばれ運転主体は人間、レベル3以上が「自動運転」に該当しシステムが運転主体です。
| レベル | 名称 | 内容 | 運転主体 |
|---|---|---|---|
| レベル0 | 運転自動化なし | システムによる支援機能なし | 人間 |
| レベル1 | 運転支援 | ハンドル操作またはアクセル・ブレーキ操作のいずれかを支援 | 人間 |
| レベル2 | 部分運転自動化 | ハンドル操作とアクセル・ブレーキ操作の両方を同時に支援 | 人間 |
| レベル3 | 条件付運転自動化 | 特定条件下で全ての運転操作をシステムが実施。要請時はドライバーが対応 | システム(条件付) |
| レベル4 | 高度運転自動化 | 特定の走行環境条件内で、緊急時も含めて全ての運転操作をシステムが担う | システム(限定領域) |
| レベル5 | 完全運転自動化 | 場所・天候などの条件に制限なく、いかなる状況でもシステムが運転 | システム(無制限) |
レベル1の技術の一部(自動ブレーキなど)は搭載の義務化が始まっており、レベル2の機能を持つ自動車も多くの国内メーカーから発売されています。
現状は「レベル4」の実用化が世界各地で進行中
現在、レベル4の実用化が世界各地で進行中です。日本政府も「2025年度目途に自動運転移動サービスを40カ所以上で実現」という目標を掲げ、官民一体で推進しています。
レベル4は「高度運転自動化」と呼ばれ、特定の走行環境条件(ODD)内であれば、ドライバーの介在なしに完全自動運転が可能な段階です。レベル3との最大の違いは、緊急時もシステムが自律対応する点にあります。
【世界のレベル4導入状況(2025年時点)】
| 国・地域 | 企業 | サービス内容 |
|---|---|---|
| 米国(サンフランシスコ、フェニックス等) | Waymo | 自動運転タクシー(累計4,000万km以上走行) |
| 米国(ラスベガス) | Zoox(Amazon系) | 2025年中にロボタクシー開始予定 |
| 中国(北京、上海等) | 百度(Baidu)Apollo Go | 自動運転タクシー(中東にも進出) |
| 中国 | Pony.ai | トヨタと提携、1,000台規模展開予定 |
| ドイツ | メルセデス・ベンツ | 2021年レベル4解禁、高速道路での実用化 |
【日本国内のレベル4導入事例(2025年時点)】
| 実施地域 | 運行形態 | 実施内容 |
|---|---|---|
| 福井県永平寺町 | 自動運転バス | 遊歩道「永平寺参ろーど」約2kmを運行。2023年5月に国内初のレベル4サービス開始 |
| 東京都大田区(羽田) | 自動運転バス | HICity内〜羽田空港第3ターミナル間を運行。民間初の公道レベル4許可取得 |
| 長野県塩尻市 | 自動運転バス | JR塩尻駅〜市役所間を時速35kmで走行。日本初の中型バスでのレベル4認可 |
| 茨城県日立市 | 自動運転バス | 2025年2月に国内初のレベル4自動運転バス定常運行を開始 |
| 大阪府大阪市(万博) | 自動運転バス | 2025年大阪・関西万博会場内での運行 |
市販車として発売されたのは「レベル3」まで
一般消費者が購入できる市販車としては、レベル3が最高水準です。2021年3月、ホンダが世界初のレベル3搭載市販車「LEGEND」を発売しました。
車内カメラでドライバーの状態を監視し、システムからの要請に応じない場合は安全に車両を減速・停車させる技術も搭載されています。ただし100台限定のリース販売で、現在は生産終了しています。
【レベル3搭載の主な市販車(2025年時点)】
| メーカー | 車種 | システム名 | 条件 |
|---|---|---|---|
| ホンダ | LEGEND(生産終了) | トラフィックジャムパイロット | 高速道路渋滞時・時速50km以下 |
| メルセデス・ベンツ | Sクラス/EQS | DRIVE PILOT | 高速道路・時速60km以下(欧州) |
| BMW | 7シリーズ | Personal Pilot L3 | 高速道路・時速60km以下(ドイツ) |
一般に購入できる市販車の多くは、レベル2(運転支援)が最高レベルです。テスラのオートパイロット、日産のプロパイロット、トヨタのアドバンストドライブなどがレベル2に該当します。
レベル5の実現見通し|2030年代を目標に開発中
レベル5(完全運転自動化)では、あらゆる条件下で人が不要になります。現時点ではレベル5の開発を行う企業はまだ限定的で、世界各国で2030年代頃を目標に実現を目指す動きが多い状況です。
日本では、2027年の国際園芸博覧会(花博)でレベル5の実証実験が計画されています。国内初の公道での実証実験となる見通しで、完全自動運転の社会実装の可否を探る考えです。
自動運転技術の実現における3つの課題

自動運転技術は急速に進展していますが、レベル5(完全自動運転)の実現にはまだ複数の課題が残っています。ここでは、技術面・インフラ面・法制度面の3つの観点から解説します。
課題①:技術面|予測不能な状況への対応
現在の技術では、予測不能な状況への対応に限界があります。高速道路のように車が決められた方向に走行し、トラブルが少ない環境では、すでに高い精度を達成しています。しかし、市街地での走行は格段に難しくなります。
AIが苦手とする「イレギュラーな状況」の例は以下のとおりです。
- 工事現場の誘導員の手信号
- 落下物を避けて急に進路変更する車
- ボールを追いかけて飛び出す子ども
- 緊急車両のサイレンと進行方向
また、悪天候時の認識精度も課題です。豪雨、吹雪、濃霧の中では、カメラやLiDARの性能が大幅に低下します。
さらに、AIの倫理的な判断を問う「トロッコ問題」も議論されています。AとBのどちらの選択をしても人を死なせてしまうとき、自動運転AIはどういう判断をすべきなのか。いまのところ明確な結論は出ていません。
課題②:インフラ面|道路・通信環境の整備
自動運転車が安全に走行するには、道路インフラの整備が不可欠です。しかし、日本の道路には以下のような課題が存在します。
- 標識が古くて認識しにくい箇所
- 車線が消えかけている道路
- 複雑な交差点や変則的な道路構造
- 地方部の高精度地図データの不足
加えて、V2X通信を支える高速通信ネットワークの整備も課題です。都市部では5G整備が進んでいますが、地方ではカバー率が低く、一部エリアでは電波が届かない状況も残っています。
課題③:法制度面|事故責任の明確化
自動運転車が事故を起こした場合、誰が責任を負うのかを明確にする法整備が求められています。
責任の所在が不明確なケースの例は以下のとおりです。
- 自動運転中にシステムの誤判断で事故が発生した場合
- 完全自動運転車同士が衝突した場合
- ソフトウェアのバグが原因だった場合(メーカー責任か開発会社責任か)
現在の日本の法体系では、基本的に「運行供用者(車の所有者・使用者)」が損害賠償責任を負う仕組みです。
自動運転中の事故でも、まず所有者が責任を問われ、システムに欠陥があれば後からメーカーに求償する形になっています。
また、保険制度の整備も必要です。自動運転車専用の保険商品開発、保険料の算定方法、補償範囲の明確化など、解決すべき課題が残っています。
自動運転技術に関するよくある質問

自動運転技術について、よく寄せられる質問に回答します。
自動運転は絶対無理って本当?
いいえ、自動運転は「絶対無理」ではありません。実際、レベル4の自動運転はすでに実用化されています。
米国Waymoは、サンフランシスコ、フェニックス、ロサンゼルスなどで自動運転タクシーを商用運行中です。累計4,000万km以上の走行実績があり、人間のドライバーより事故率が低いというデータも報告されています。
完全自動運転(レベル5)の実現にはまだ時間がかかりますが、高速道路や特定エリア内など条件を限定すれば、安全に運用できるレベルに到達しています。
自動運転の実現は何が難しい?
最も難しいのは、予測不能な状況への対応です。高速道路のような整備された環境では、すでに高い精度を達成しています。
しかし、市街地では歩行者の突然の飛び出し、自転車の急な進路変更、工事による車線規制など、予測困難な要素が多数存在。
これらすべてに安全に対応するには、膨大な学習データとAIの判断能力向上が必要です。また、トロッコ問題のような倫理的な問題も議論が続いています。
自動運転において日本は遅れている?
米国や中国と比較すると、実用化のスピードでは遅れているといえます。
| 国 | ロボタクシー商用開始 | 主な企業 |
|---|---|---|
| 米国 | 2018年〜 | Waymo、Cruise(撤退)、Zoox |
| 中国 | 2020年〜 | 百度Apollo、Pony.ai |
| 日本 | 2023年〜(限定地域) | ティアフォー、日産、ホンダ等 |
日本が慎重な理由は、高い安全基準と規制があるためです。安全性が十分に確認されるまで実用化を認めない方針をとっており、事故が起きた場合の社会的影響を考慮した「石橋を叩いて渡る」アプローチを選んでいます。
ただし、技術力自体は世界水準です。市販車で世界初のレベル3を実現したのはホンダですし、トヨタは2025年にソフトウェアプラットフォーム「Arene」の実用化を開始予定です。
経済産業省も「2030年にSDV市場シェア3割」という目標を掲げ、官民一体で巻き返しを図っています。
自動運転技術は今後さらに発展していく

自動運転技術は、AI、センサー、通信、クラウドなど複数の先進技術が複合的に結び付くことで実現します。
「認知→判断→制御」の各プロセスで、10の要素技術がそれぞれの役割を担い、連携することで安全な自動運転が可能です。
現在、レベル4の実用化が世界各地で進行中です。日本でも8カ所以上でレベル4の自動運転サービスが開始され、2030年には100カ所以上への拡大が目標とされています。
市街地での完全自動運転(レベル5)にはまだ課題がありますが、高速道路や限定エリアでの実用化はすでに現実のものとなっています。
特に注目すべきは、自動運転が「車の技術」だけでなく、「ITインフラの技術」として発展している点です。
クラウド基盤、V2X通信、サイバーセキュリティ、データ処理基盤など、ITシステムが自動運転の安全性と信頼性を支えています。
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