台湾のスタートアップ「Turing Drive」と日本のXtranが提携し、宮古島での無人運転車両の実証実験に成功
更新日: 2025/5/9投稿日: 2025/5/9
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台湾の自動運転技術スタートアップ企業のTuring Drive Inc.(以下:Turing Drive社)が、日本の交通ソリューション企業であるXtran株式会社と協業し、沖縄県宮古島での無人運転車両の実証実験を行い、成功しました。
今回のプロジェクトは日本貿易振興機構(JETRO)が主導する「J-Bridge」プログラムの支援を受けて推進されました。
本記事では、Turing Drive社とXtran社が実証実験を行った背景についてまとめました。
実証実験の背景

引用:PR Times
日本では少子高齢化の進行により、公共交通分野における人材不足が深刻な課題となっています。
厚生労働省が公表した「一般職業紹介状況」によると、2025年2月時点での自動車運転業務の有効求人倍率は「2.71倍」と、全体の1.25倍に比べて非常に高い状態です。
また、日本バス協会が2023年9月に公表した施策では、2030年に約36,000人の運転手が足りなくなるとも予想されています。 (参考:日経XTECH)
人手不足により満足にバスが運行できない状態になると、高齢者の移動手段確保が難しくなり、地域社会の持続性に大きな影響を与えます。
日本政府も自動運転分野の推進を加速しており、国土交通省は2027年までに100件以上の自動運転プロジェクトの実現を目指しています。
そのような背景から、無人運転車両の導入を進めるために、今回の実証実験が行われました。
台湾のスタートアップ企業「Turing Drive Inc.」の詳細

Turing Drive社は2018年に台湾で設立された企業で、台湾だけでなく、アメリカ、インド、中国、タイ、日本など6カ国で自動運転技術を展開しています。
遊園地やゴルフ場、工場内シャトルバスなど、制御された環境での自動運転に特化したシステム開発に注力している企業で、複数の商用導入実績があります。
【主なサービス】
- 自動運転SW・HWシステム「AutoDrive」
- 運営管理システム「SyncDrive」
Turing Drive社の共同創業社であり、ビジネス開発責任者、陳維隆(Hubert Chen)氏のコメント:
「日本市場は当社にとって最も重要な海外市場です。信頼性が高く、自動車技術でも世界をリードするこの国でのパートナーシップは非常に価値があります。現在、当社の売上の約70%は日本市場から生まれています。」
株式会社Xtran(エクトラ)の詳細

株式会社Xtranは沖縄県に拠点を構える企業で、情報通信インフラ分野で30年以上の実績を持つ安部則孝氏によって、2020年に設立されました。
地域密着型の交通プロジェクトを積極的に推進しており、沖縄県内における大型サイネージの設置・運営、タクシー広告の掲載なども実施しています。
宮古島では今回の実証実験の他にも、「がんずぅあいのりタクシー」と呼ばれる、1日2,000円で乗り放題のあいのりタクシー併用サービスを行っているなど、地域に根ざしたプロジェクトを進めています。
参照:
台湾の自動運転スタートアップ「Turing Drive」、日本のXtranと提携——宮古島での実証実験を成功裏に完了 – PR Times
株式会社Xtran 公式ホームページ
Turing Drive Inc. 公式ホームページ
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