NTTが島根県美郷町で「安全かつ効率的なレベル4自動運転に資する通信システム等検証」を開始
更新日: 2025/10/1投稿日: 2025/9/27
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NTT西日本株式会社、NTTビジネスソリューションズ株式会社、株式会社マクニカは、島根県美郷町における「安全かつ効率的なレベル4自動運転に資する通信システム等検証」を開始しました。
島根県美郷町は、携帯電話の電波が届かず、通話やデータ通信ができない「携帯電話不感地域」です。
今後、ネットワーク通信が必須になる「自動運転技術」の導入に向けて、島根県や中国経済連合会情報通信委員会、島根大学と連携して、通信システムの導入検証を進めていきます。
本記事では、NTTの取り組みについて解説します。
事業の概要

本事業では、セルラー通信の帯域確保が難しい地域に、中・長距離に適したWi-Fi商品や低軌道衛星通信サービスを活用した比較的安価かつ簡易的に構築可能な通信インフラを整備します。
中山間地域におけるデマンド型レベル4自動運転システムを実現するために、必要な通信システム要件および、デマンド型自動運転の有効性について検証を行うのが、今回の実証実験です。
※デマンド型:利用者の要望(事前予約など)に応じて運行される交通システムのこと
【事業の詳細】
| 事業期間 | 2025年5月23日~2026年1月30日 |
| 実証期間 | ➀粕渕ルート:2025年12月16日~22日 ②比之宮ルート:2026年1月22日~28日 |
| 運行場所 | ➀粕渕ルート:交通結節点かつ住民が最も多い美郷町役場がある粕渕エリアの石見銀山街道(片道約2.7km) ②比之宮ルート:交通量が少なく、山間部が多く占めており、セルラー回線の電波が圏外となる箇所がある県道(片道約3.6km) |
| 使用車両 | 自動運転EVバス車両 EVO(エヴォ)(Navya Mobility社製) |
自動運転EVバス「EVO」とは

引用:EVO 公式ホームページ
今回の実証実験で用いられる「EVO」は、株式会社マクニカが取り扱う自動運転シャトルバスです。
1回の充電で約9時間(100km)の自動走行が可能な製品で、すでに国内のさまざまな地域で、実証実験に使用されています。
| サイズ | 全長:4,780mm 全高:2,670mm 全幅:2,100mm |
| 車両総重量 | 3,450kg |
| 乗客人数 | 最大15人 |
| 最高速度 | 25km/h |
| 自動運転レベル | レベル2(特定条件下での自動運転機能) |
参考:マクニカ公式ホームページ
事業の背景と目的

NTT西日本の島根支店と美郷町は、2020年12月に締結した「ICTを活用した地域活性化に関する連携協定」により、さまざまな地域課題の解決に向けて連携を続けていました。
そして今回の取り組みが、総務省の「地域社会DX推進パッケージ事業(自動運転レベル4検証タイプ)」に採択されました。
本取り組みでは、レベル4自動運転の社会実装に向けて、技術的な課題の解決を目指しています。
今回の実証を通じて得られる「通信環境整備が不十分な中山間地域での通信品質の確保」や「携帯電話不感地帯での長距離通信Wi-Fiを活用した通信環境の整備」を、他の中山間地域の自治体においても活用していくとのことです。
参考:
島根県美郷町における「安全かつ効率的なレベル4自動運転に資する通信システム等検証」を開始 – PR TIMES
株式会社マクニカ 公式ホームページ
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