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三菱電機が配車から車両運行までを無人化した自動運転サービス「xAUTO」を提供開始

更新日: 2025/9/29投稿日: 2025/9/29

リリース
三菱電機が配車から車両運行までを無人化した自動運転サービス「xAUTO」を提供開始

三菱電機株式会社(以下、三菱電機)は、自動運転レベル4に対応(私有地における)し、配車から車両運行までを無人化した自動運転サービス「xAUTO®(エックスオート)」を、リゾート施設向けに10月から提供開始します。

自動運転レベル4とは「システムが特定の条件下ですべての運転を実行し、運転手不在でも動作可能な状態」のことです。

この記事では、xAUTOの詳細や、誕生の背景について紹介します。

自動運転サービス「xAUTO」とは

引用:PR TIMES

 「xAUTO」は、利用者の予約にもとづいて、配車から車両運行まで全てを自動で実施する自動運転サービスです。

スマートフォン等で操作可能な予約システムを利用し、独自のアルゴリズムで効率的な配車手配を実施。従来は人の手で行っていた予約受付や車両の割り当て業務を自動化できます。

引用:PR TIMES

専用の予約ページはわかりやすいUIで、直感的に車両の空き状況の確認や予約配車が可能です。

xAUTOにより、利用者は車両の待ち時間を軽減し、提供者は業務の省人化が実現できます。

xAUTOの特徴

引用:PR TIMES

独自の運行管制システム

xAUTO独自の運行管制システムにより、施設内の走行環境や業務オペレーションに対応した自動運転車両の運行が可能です。

例えば、狭い道や見通しの悪い交差点など、リゾート施設ごとに異なる走行環境条件下においても、車両の位置情報を統合的に管理し、車両の走行順序を調整することで、自動運転車両の詰まりを防止しています。

施設の管理者は、自動運転車両の運行状況を映像や音声、マップ表示でリアルタイムに確認できるだけでなく、異常発生時には乗客との遠隔通話によって対応できます。

LiDARを用いた障害物検知と霧対策機能

LiDAR(Light Detection And Ranging:レーザー光を照射し、その反射光から対象物までの距離や形状、位置を測定するセンサー)を用いた物体認識技術により、自動運転の安全性を確保しています。

また、霧のようなLiDARが誤検知を起こしやすい環境下でも、独自の霧対策機能によって、周囲の障害物を正しく認識。安全で快適な運転を実現しているのが特徴です。

xAUTO開発の背景

日本では少子高齢化や人口減少に伴い、さまざまな業界においてドライバー不足が深刻化しています。

特に観光業界においては、外国人観光客が増加傾向にあることで、さらなる人手不足が発生している状態です。人手不足により、サービス品質の低下を招くことが懸念されています。

広大なリゾート施設では、カートに利用者を乗せた敷地内の移動が重要なサービスとなる一方で、手配や割り当て、運転などの人員リソースの確保が課題とされていました。

xAUTOは三菱電機がこれまでに培ってきた知見や、2021年から実施してきた自動運転車両の実証実験により、リゾート施設に対し、配車から車両運行までを無人化した自動運転サービスを提供しています。

将来的には、「商業施設、スマートシティなど、さまざまなユースケースに対応した自動運転サービスを展開し、移動時における利便性の向上を通して、地域活性化や安心・安全で持続可能な社会の実現に貢献する」とのことです。

参考:

配車から車両運行までを無人化した自動運転サービス「xAUTO」を提供開始 – PR TIMES

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